「大規模修繕工事の価格交渉を始めとして、その後の施工会社との連絡や、立会い検査でも適切なアドバイスをいただき、本当によかったと思っています。」

元管理組合理事長(現監事) 松本平太郎氏

大規模修繕工事に関してマンション管理士を起用された管理組合理事長さんを訪問して、プロナーズ編集部がインタビューを行いました。

Q1:大規模修繕工事に関してマンション管理士に相談しようと思ったきっかけはどんなことでしたか?
A:管理会社に大規模修繕工事を発注することを前年度の総会で決議し、それを引き継ぐ形で、私たち新年度の理事会が作業を進めることになっていました。しかし、価格交渉の段階で管理会社の対応に不信感を抱き、交渉が難航しました。

提出された最終見積書は、余裕を見て設定した概算予算額一杯の数字でありどう見ても妥当とは思えませんでした。私たちが妥協せずに値引き要請を続けると「それならば本工事を辞退する。」と言ってきたのです。さすがに私たちも困りました。リゾートマンションションですから夏休み前に工事を完了して、訪問者が快適に利用できるようにする必要があります。更に、管理会社との交渉経緯をめぐって理事会内部も対立するようになりどのようにしたらいいか分からなくなりました。 

そこで、この問題を解決するために「マンション管理士」に相談してみることにしました。 

Q2:マンション管理士はどのようにして知ったのですか?
A:「財団法人マンション管理センター」という国土交通省傘下の公益法人があり、マンション管理に関する問題の解決に取り組んでいることを知りました。さっそく電話をしたら、「マンション管理士」という国家資格があり、そのような問題の相談に応じることを職業としている人がいるので相談したらどうかといわれました。 

早速インターネットで調べて重松さんに電話をしました。 

Q3:相談した結果はどうでしたか?
A:まず、管理会社が提出した見積書を精査し、割高な部分の指摘や仕様に関する説明をしてくれました。その上で、全く別の会社から見積を採取することも提案してくれたので私たちも他の施工会社に同様の見積をお願いしました。 

そして出てきた見積は管理会社が当初提示した見積価格よりもかなり安い金額でした。その見積を元に管理会社と再交渉を行い、仕様の見直しも実施して当初の見積り額よりも約20%(2千万円)安い価格で契約することができました。別途に見積をお願いした施工会社には申し訳ないことをしたと思いましたが、丁重にお詫びして納得していただきました。建築に明るいマンション管理士だったので、実施価格の妥当性を検証し管理会社と再交渉を実施する際にもずいぶんアドバイスを頂き助かりました。 

Q4:工事が始まってからはどのように対応されましたか?
A:大規模修繕工事の発注までに紆余曲折があったことや、発注方式が設計施工方式であるにもかかわらず理事会サイドに専門家がいないので、引き続き重松さんに管理組合側のコンサルタントとしてサポートしてもらうことにしました。 

具体的には、定例工程会議への出席や理事会に出席して施工会社と理事会の連絡役をお願いしたりしました。リゾートマンションということもあり、私も常時居住しているわけではありませんので、工事が順調に完了することについてはとても気を使いましたがマンション管理士の存在は私にとってとても役に立ちました。又、最終段階では検査の立会いや工事費精算の業務を実施してくれ、手直し工事に関しても最後まで立ち会っていただき本当によかったと思っています。 

Q5:マンション管理士に支払った報酬はどのくらいでしたか?
A:相談開始から工事終了後の総会出席まで期間は約7ヶ月で報酬は約80万円でした。当初の工事費が大幅に安くなったことや、別途に設計事務所に監理を依頼すると数百万円かかることを考えたらとても安いと感じました。 

Q6:大規模修繕工事が完了した後はどうなりましたか?
A:重松さんは、解決するのが困難と思われた問題に真剣に取り組んでくれてきちんと最後まで適切なアドバイスをしてくれました。私はこのことにとても感謝しています。今回のことをきっかけに、マンション管理士の存在意義を知ることができ、重松さんとはとても大きな信頼関係ができました。私の後の理事会は重松さんを管理組合の顧問として起用し、その後も理事会が直面する諸問題に対応しています。又、今後は管理規約の改正作業や、管理組合の法人化に向けて取り組むことになっています。

(マンション概要)
種別 リゾートマンション
場所 千葉県南房総市
戸数 200戸弱