“高齢化と高経年化の二つの老いを抱えながらのマンション管理” ~地域の管理組合団体の交流会で~

先日の大雪の翌日(2月9日)、管理組合団体の交流会(八王子市管理組合連絡会。八王子市まちづくり公社主催)に行ってきました。支援する地域のマンション管理士会(首都圏マンション管理士会・東京多摩みなみ支部、八王子市マンション管理士会)の所属会員として、前半のセミナーの講師(最近の相談事例紹介)と、その後の交流会の進行役を務めさせていただきました。当日は、ひじょうに足元の悪い中にもかかわらず、参加された方々(約20名)からは、結果として、住民の高齢化と建物設備の高経年化に関する話題を中心に、互いの経験談も交えながら、活発な意見交換がなされました。その中で、マンションの老朽化での水漏れ対応や、住民も高齢化が進む中での理事会のなり手不足、運営の継続性確保の対策にとどまらず、どうやったら住民同士がお互いに無関心にならず支えあえるかなど、管理組合と自治会の各々目的は異なることを踏まえつつ、マンションでの共同生活を、どういうふうににコミュニティを培っていけるか等、限られた時間ではありましたが、参加された皆さんはとても真剣に議論されておりました。このような交流会は、それぞれのマンションの事情も異なり、特効薬的な解決策は、直ぐには得られませんが、同じようなマンションの管理組合、住民同士が、悩みを共感・共有し、意見の交換することにより、ヒントや気づきを発見できる場せあると思います。最近ではネットという便利なツールで情報入手が可能な世の中ですが、こういった交流会に参加されることも問題解決の為の有効な場となると思います。                                                                            ☆今後ともこのような管理組合の方々の交流の場でも、皆様と同じ視点に立ちながら、管理組合運営の改善に少しでもお役に立てるような活動支援に取り組んでまいります。

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「“タワーマンション”の大規模修繕工事の見学会」に行ってきました!

台風一過の澄み切った空の下、先週末、町田市の管理組合の団体(町田市分譲マンション管理組合ネットワーク:略称:町管ネット)が主催するイベントに行ってきました。午前(第一部)・午後(説明・見学会)に亘る長丁場でしたが、それぞれ大盛況で有意義なマンション関係者間(約20名)での交換・学びの場でありました。第一部は、「マンション大規模修繕工事についての経験交流会」として、私も首都圏マンション管理士会に属するマンション管理士の立場で参加しました。これから初回の大規模修繕を迎える方も多くおられ、事前準備、パートナー選定(設計コンサル、施工会社等)、管理組合の大規模修繕への合意形成、修繕積立金不足、長期修繕計画の活用方法などについて、会員、会員以外の組合員の皆様のひじょうに活発な意見・疑問に対して私からも参考意見・アドバイスをさせていただきました。町管ネットの役員の方のファシリテータ役の進行、まとめ方も素晴らしく、参加された方々も他の管理組合の方の経験などからも多くの気づき・ヒントが得られた様子でした。 そして昼食後の第二部の「大規模修繕工事の見学会」は、町管ネットの会員のご厚意による居住する超高層マンション(30F)での実施でした。展望集会室にて、検討開始からの経過を説明(理事長・修繕委員長)、改修設計、施工概要・方法の説明(各会社)を経てから、屋上に上っての設計コンサル、施工会社の方からの工事中現場(当日は休業)での状況説明(ゴンドラ設置、屋上防水等)に始まり、5階外廻りや1階外構廻り(外壁等)へと、高層マンション特有の大規模修繕工事の実際を分かり易い説明で、見学に参加された方々は参考になったと満足げなご様子でした。私も高層マンションの屋上からの澄みきった秋空の大パノラマには大変満足いたしました(笑) “百聞は一見に如かず”として、大規模修繕のご経験のない方は、機会があれば、ぜひ見学されることをお薦めします!

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10月は、“食欲の秋”、“スポーツの秋”など、様々な秋がありますが・・・・また“マンション管理の学びの秋”でもあります!!

爽やかな秋らしい天候ともなる10月は、各地で様々なイベントが開催されたり、またポジティブ思考でいろいろなことにチャレンジできる季節でもあります。そしてこの時期はマンションの維持管理に関連するセミナーや相談会などが多く開催される季節でもあります。昨日は私が住む八王子でも分譲マンション管理セミナーが開催されました。主催の八王子市と私も所属する首都圏マンション管理士会(八王子支部)との共催でもあり、私も一緒に参加してきました。テーマは「大規模修繕工事と管理組合会計」(講師:日下部 理絵氏)でした。分譲マンションの管理組合にとって、建物・設備を守る為の重要な大イベントでもあるため、定員を大幅に上回る大勢の役員の方々が来られました。ベテラン女流マンション管理士のソフトで分かり易い語り口での説明に対して。皆さん真剣に聴き入っておられました。今回無料相談会の併設はありませんでしたが、セミナー後の質疑応答のコーナーでは、セミナー内容に関する質問だけでなく、理事会運営、合意形成、耐震診断に関することなど、時間一杯の皆さんの熱心なご質問に対して、私達マンション管理士も積極的に対応させていただきました。皆さんのお住まいの地域(区・市)の広報紙にもセミナーや相談課の開催案内が掲載されていると思います。(事前申込みが必要) また東京都主催のマンション再生セミナー(10/26日(土) 防災と管理組合運営/建替え合意形成を考える/マンション管理士を活用した解決事例)をはじめ、各自治体・団体などによる様々のイベントが、週末に数多く開催されますので、ネットなどで調べて、興味あるテーマがあれば、ぜひ足を運んで聴きに行けば、意外な情報などの収穫が得られたり、他のマンションの方々の熱気も感じながら良い刺激も貰えるかもしれませんよ! それでは、実り多き秋の良い一日を!!

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当事務所からのお知らせ

ようやくあの猛暑から解放され、爽やかな季節になってきましたが如何お過ごしでしょうか?
☆今、管理組合の役員となられて活動をされている方にとって、お住まいのマンションの管理の状況、理事会の活動は如何でしょうか? 気になるのことなどございませんか?
例えば新しいマンションでは、理事会として今後どのようなことを重点に活動していけばよいか、あるいは10年経てばそろそろ1回目の大規模修繕を検討時期になったけど、どう取り組むかよく分からないとか、従来から会計業務を管理会社に委託してもらってる場合、会計についてマンションではどういった点に留意すればよいかとか、また修繕積立金がなかなか貯まらないがどうしたものか、とかいろいろ疑問点やお悩みごともあろうかと思います。
☆皆様のマンションが、より住み心地良く、資産価値を保つためには、所有者である組合員の皆様が、マンションに関する様々なことを、知り・考え・行動することは欠かせません。とはいっても、法令や規約などルールのこと、管理費や修繕積立金など会計のこと、建物や設備などハード面のことなど、なにやら難しそうで、面倒臭さそうだとお思いかもしれません。
 そういった場合に、管理組合の側に立つ専門家を上手く活用するのも選択肢の一つです。右田マンション管理士事務所は、皆様がお住まいの管理組合・理事会の円滑な運営の為に 「身近で頼りになる専門家」として全力でサポートをいたします。
☆マンション管理に関することで、ご不明なこと、解決したいことなどございましたら、どうぞお気軽に当事務所にご相談下さい。  ご一緒に考えながら、住みよいマンション・ライフを創っていきましょう!

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建築基準法違反なら、専有部分修繕、『不承認』を ~違法貸しルーム問題で国交省

国土交通相は、違法貸し出しルーム問題で管理組合が取るべき対応等をまとめ、関係団体(マンション管理センター、マンション管理業協会)に通知した。専有部分改修申請時、特定行政庁が建築基準法違反を判断するようにし、違反があった場合、管理組合は着工前に工事の申請を不承認にできる。計画段階で行政が法令違反のお墨付きを与える格好で、理事長等は判断が楽になる。管理会社の業界団体、管理組合の施策普及団体それぞれを通じて管理組合への周知を依頼した。(マン管新聞9月15日)  *(注)特定行政庁:建築主事(建築確認を行なう地方公務員)を置く市町村の区域については当該市町村の長をいい、その他の市町村の区域については都道府県知事をいいます。

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大規模修繕工事理由に「振り込め」 ~都内のマンションで、追加工事費支払いを促す。

東京都内のマンションの区分所有者に8月下旬ごろ、大規模修繕工事費用の振り込め詐欺と見られる電話がかかってきたことが分かった。会員会社から報告を受けた一般社団法人マンション管理業協会によれば実害の発生はなかったという。このマンションでは電話を掛けてきた人物は、発注金額より数百万オーバーしたので払って欲しい等と話してきたという。不審に思った区分所有者は管理会社に連絡して発覚した。マンション管理業協会は、管理組合のお金を個人の一存で支払うことはない。稚拙なやり方で実現性は低いが、会員会社に注意喚起を呼び掛けていると話している。(マン管新聞9月15日)世の中、悪い事を考える人間はいろいろな手を使って人を騙そうとするものですね。

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マンション管理業協会13年管理受託動向調査 受託シェア、9割超えで過去最高

一般社団法人マンション管理業協会(旧高層住宅管理業協会)は9月3日,2013年マンション管理受託動向調査の結果を発表した。受託実績として、8万170管理組合、10万5131棟、537万845戸とそれぞれ前年比約3%の増加。全国の分譲マンションのストックは592万2000戸と推定されるが、会員会社(約387社)の受託シェアは90.7%となった。(前年比1%アップ)前回から開始した既存物件における受託経緯別調査では、他社物件、自主管理からの増加は殆どなく、近年業界で動きが目立っている事業譲渡や合併による増加が主であった。(マン管新聞9月15日) 現在、国に登録している管理会社は,約2000社あると云われていますが、マンション管理業協会会員になっている会社は、400社(5分の1)です。そして協会会員会社の上位100社で8割、上位50社で7割、上位15社で6割弱を占める状況となっておりますが、大手管理会社は合従連衡によりますます寡占的になってきていますが、管理組合の住民としてはそんな状況の中、お住まいのマンションの管理を委託している管理会社のサービス内容など関心をもってよく見ながら上手くお付き合いしていきましょう。

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国土交通省5年振り、マンション総合調査 に13年度中に実施へ

国交省はマンション政策室は、9月9日、2013年度マンション総合調査実施に向け、実施団体の検討など準備を開始した。総合調査は全国の管理組合と区分所有者を対象として、国が約5年毎に行う実態調査であり、前回は08年度に実施し、09年4月にその結果が公表された。(マン管新聞9月15日) マンション総合調査は、管理組合等の実態や管理組合運営等に対する区分所有者の意識を把握するする為の国による一斉調査であり、マンションの管理組合の方にとっても世の中の分譲マンションの管理組合運営の実態・問題点や国の施策などがどのように浸透しているかなどの状況を知るうえで数少ない情報の一つです。

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東京都の既存分譲マンションの設定値調査、積立金の平均は9,834円、管理費の平均は14,971円

マンション管理新聞による定期調査(2013年1月~3月まで既存の8111戸対象)の結果が判明した。新築分譲マンションの場合は、修繕積立金の平均は7,609円と既存より低く、逆に管理費の平均は、17,864円と高くなっている。修繕積立金(平均)は、1平方当たりの単価:151円、管理費((平均)1平方当たりの単価:230円となっている。また管理形態についての平均割合は、常駐・通勤は67.9%、巡回は27.18%、自主管理が4.9%となっている。(マン管新聞7月5日) 修繕積立金、管理費の額はマンションの立地、規模、築年数、グレード、分譲業者、分譲時の状況などで様々ですが、お住まいのマンションと世の中のマンションとの相場とを比較して状況を把握しておくことは、今後の修繕含めた維持・管理の為にも大切なことです。

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国交省登録のマンション管理業者数は過去最低に(前年比5.8%減)

マンション管理業者の2012年度(3月末)の登録状況が判かった。全国の登録業者数は前年度より139社減少し、2252社となった。マンション管理適正化法の登録制度開始後の2回目の登録更新期に当たるが、発足の02年度を下回って過去最低数となった。登録業者でなくなる場合としては、合併による廃業届けや未更新による失効、欠格による取り消しがあるが、国交省は詳細はまだ分析はしていない。マンションストック数の増加に対し、登録業者数が減少していることについて、マンション管理業協会(略称:管理協)によると、「管理業者の統合が進んでいるが、大幅減は単に当初の登録が多かっただけ。全国の管理組合の9割は、同協会に属する400社弱の会員会社に管理委託しており、全国で一定数の登録業者数が減少しても大勢に影響ないのが実情ではないか」と話している。(マンション管理新聞、6月15日)                                   *適正化法ができるまでは、管理業者登録制度もなく、マンション管理の専業の業者も少なかったこともあり、またマンション管理協に加盟しているのは、全管理業者の僅か2割しかない、ということなどからも、登録業者が減っっていることも分るような気がします。マンションに居住する組合員の立場からは、今春より名称も新たになったマンション管理業協会(旧名・高層住宅管理業協会)が重点方針の中でも掲げている、「管理業務品質の維持向上」、「住生活総合サービス」への取り組み強化に注目したいと思います。                        

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