総会で決議された大規模修繕工事の実施を理事会の裁量で一部を保留した正当性 福井マンション管理士・区分所有管理士

投稿日:2013年10月06日 作成者:福井英樹マンション管理士総合事務所
http://www.h-fukui.com/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=125

 福井英樹マンション管理士が参画する(一社)日本マンション管理士会連合会大阪府会の「判例研究会」では東京高裁H24.3.28判決を教材判例とし、提案として、標準管理規約21条2項の一部加筆、3項を追加しております。
正規の手続きを経て、管理組合が大規模修繕工事を実施したが、特定の区分所有者(1階店舗)が規約違反等の妨害をしたため、この店舗前付近の共用部分のみ工事をしなかった。総会で決議された大規模修繕工事の実施を理事会の判断で保留した点の正当性。
→工事完了後、当該実施しなかった部分が極端にみすぼらしく取り残された状態となっており、当該工事妨害をした区分所有者が理事らの債務不履行、不法行為により特別な損害が発生していると損害賠償を求めて訴訟したもの。
裁判所の判断
総会決議事項をすべて執行しなければならないと解すると、共同の利益を守り共用部分の管理を行う理事会が、かえって規約や区分所有法に違反する行為や区分所有者共同の利益を害する行為に及ぶことになってしまう。以上から、理事会は執行が義務付けられたものではなく、執行する権限が与えられているというべきであり、実施に当たっては一定の裁量が認められているというべきである。
(敷地及び共用部分等の管理)
第21条 敷地及び共用部分の管理については、管理組合がその責任と負担においてこれをこれを行うものとする。ただし、バルコニー等のうち、通常の使用に伴うものについては、専用使用権を有する者がその責任と負担においてこれを行わなければならない。
2専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分あるいは管理を共用部分の管理と一体として行う必要があるときは、管理組合がこれを行うことができる。
3前2項の管理行為が区分所有者又は占有者に阻害された場合は、阻害した区分所有者又は占有者は責任と負担を負わなければならない。理事長は理事会決議を経て当該阻害部分を共同の利益の為の管理を行うことができる。当該阻害部分の管理等を管理組合が行う時は、その管理等のため必要となる費用等は阻害した区分所有者又は占有者に請求するものとする。
と標準管理規約に加筆、修正してみました。
 
 


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