区分所有者の父親が横領、本人に連帯責任を追及 第16回全国マンション問題研究会

投稿日:2013年10月22日 作成者:福井英樹マンション管理士総合事務所
http://www.h-fukui.com/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=132

 不在区分所有者Bの父親Aが居住する奈良県内のマンションで、Aが2002年9月に管理組合の理事に就任。04年ごろ理事長の指示を受けて金銭の出納・保管・運用等を行うようになった。
Aは07年9月、理事長に就任。管理組合の印鑑・通帳は、Aが管理していた。帳簿は、Aが管理会社に毎月指示を送って書かれていた。11年度の会計決算で、監事が銀行の残高証明書の写しが改ざんされていることに気付いた。Aを除いた役員で銀行に確認に行った結果、預金残高が7000万円くらい少ないことが発覚。その後Aは横領したことを認めたが、お金を全部使ったようで支払い能力がない。そこで、区分所有者Bへの損害賠償請求を思い立った。
管理規約に、同居家族等が他の区分所有者等に損害を与えた場合、区分所有者に連帯責任を負わせる規定があったからだ。管理組合は今年4月、Aに管理規約17条1項に基づく債務不履行責任と横領の不法行為責任、Bには債務不履行責任、要は管理規約に基づく連帯責任で損害賠償を求めて提訴した。Aは請求原因の事実等を全部認めたため、弁論は分離され、Bと争っている。
Bは、管理規約は、団体の構成員でない第三者に義務を課す根拠を有しないなどとして、17条の善管注意義務は区分所有者以外の占有者には適用されないと主張している。規約34条については、使用上の制約を遵守させる義務を負うことを定めているので、使用上の制約に違反して第三者に損害を与えた場合に適用されるとした。代理占有者が総会決議や理事長の委託で「管理者」または「その指示するもの」として管理費等の支払いなどをすることは、区分所有者による使用の許諾と関係がないとして、この規定の連帯責任の範囲の枠を超えている、と反論している。
※当該事案を去る9月28日・29日の第16回全国マンション問題研究会で、弁護士と大学教授がコメントしました。続く。。。マン管新聞第920号より。


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