管理組合運営基礎編 第5回管理費等の滞納

昨日の台風一過で清々しい1日となりそうです。

管理組合運営基礎編も第5回となりました。何を行うにしても基礎は大切です。

特に管理組合運営では、その基礎知識が置いてけぼりになることが多くあります。

 

不安に思ったらまずその基礎にもどりましょう。

 

 

役員になったばかりで何もわからない、書類は送られてくるけどよくわからない、マンションを購入しようと思っているけどその運営って何?などの思いのある方は毎週のぞいてみてください。 そのうえで、不明なことなどありましたら無料の電話相談をご利用ください。

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管理費等の滞納

管理費等の滞納に関する対応

管理組合では、マンションを適正に維持・管理するための財源である管理費や修繕積立金について、管理規約及び総会決議により定められた額を、各区分所有者から確実に徴収することが重要です。

しかし、様々な理由で管理費等の滞納が発生する場合があります。滞納の原因が単純なことであれば、その滞納も1~2か月の間には解決するのが多くの場合です。

区分所有者の経済的事情による場合、管理組合、管理会社、分譲会社などへの不満による場合、その他意図的な支払拒否などによる滞納の場合には、その対処が遅くなればなるほどその回収が困難になる傾向にあります。

管理組合としては、日頃から、管理費等の使途を区分所有者に十分に説明し、理解を促す活動が望まれるほか、滞納が発生した場合には、迅速な対応を取ることが大変重要となります。

 

 

滞納を未然に防ぐ対策

日頃の啓蒙活動・・・広報など ※徴収方法の統一・・・自動振替システムなど(標準管理規約60条1項) ※遅延損害金、違約金の規定(標準管理規約60条2項) ※駐車場契約の解除条項の設定(標準管理規約15条コメント) ※理事会決議による法的措置(標準管理規約60条3項)

 

 

督促手順(例)

滞納が発生してから1~3か月程度 電話督促、通常文書による督促、訪問督促 滞納が発生してから4か月以上 通常文書による督促、内容証明郵便による督促、支払督促の申し立て 少額訴訟の提起、通常訴訟の提起、配当要求、区分所有権の競売請求

※督促業務は、民事訴訟上の有効な証拠となる場合があります。督促業務に関する記録をし、書面で保管してことが重要となります。

 

 

内容証明郵便による督促

郵便物の文書について、郵便局がその謄本の一通を保存し、証明するものが内容証明です。督促自体には強制力はありませんが、管理組合が法的措置を含めた対応も辞さない旨の通知をすることにより、滞納者側から支払いが期待されたりします。 http://www.post.japanpost.jp/index.html(日本郵便のホームページ)

 

 

【訴訟その他法的措置】

支払督促制度

金銭の支払又は有価証券若しくは代替物の引渡しを求める場合に限りますが、相手の住所地を管轄する簡易裁判所の裁判所書記官に申し立てます。

書類審査のみなので,訴訟の場合のように審理のために裁判所に来る必要はありません。手数料(申立書に貼付する印紙代)は,訴訟の場合の半額です。支払督促が確定すると強制執行が可能となります。しかし、債務者が支払督促に対し異議を申し立てると,請求額に応じ,地方裁判所又は簡易裁判所の民事訴訟の手続に移行します。

 

 

支払督促の流れ

①支払督促を取る旨の理事会(若しくは総会)の決議

※マンション標準管理規約第60条第3項 理事長は、未納の管理費等及び使用料の請求に関して、理事会の決議により、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる。 上記と同様の規定が管理規約にあれば、理事会決議で可能です。

 

 

②支払督促の申し立て

滞納している区分所有者の住所地を管轄する簡易裁判所に対して行います。

 

 

③支払督促正本の送達

支払督促の申立てが認められると、裁判所から債務者(滞納者)に支払督促正本が送達されます。

 

 

④仮執行宣言付支払督促

滞納者から異議の申立てがなければ、管理組合は仮執行宣言の申立てができます。この申立てに基づき、裁判所が支払督促を滞納者に送達し、滞納者から異議の申立てがなければ、支払督促が確定します。

 

 

※滞納者が所在不明の場合には、支払督促の制度は利用できません。 ※滞納者から異議の申立があった場合には、その住所地で通常訴訟になります。

 

 

⑤強制執行(差押え)

支払督促が確定すると、確定判決の効力と同様の効力があります。管理組合は滞納者に対して強制執行の手続きを取ることができます。

 

 

少額訴訟制度

民事訴訟のうち,60万円以下の金銭の支払を求める訴えについて,原則として1回の審理で紛争解決を図る手続です。

 

 

 

①少額訴訟を行う旨の理事会(若しくは総会)の決議

※マンション標準管理規約第60条第3項 理事長は、未納の管理費等及び使用料の請求に関して、理事会の決議により、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる。 上記と同様の規定が管理規約にあれば、理事会決議で可能です。

 

 

②訴額

管理費、修繕積立金等の元金の合計額が60万円までが対象です。

 

 

③管轄裁判所

滞納者側の住所地を管轄する簡易裁判所になります。

 

 

④利用回数の制限

同一の原告が同一の簡易裁判所において、年10回までに限られます。

 

 

⑤審理

管理組合は、訴えの提起に当たり、少額訴訟による審理及び裁判を希望します。 それに対して滞納者が異議を申し出ないときに少額訴訟として審理が進むことになります。 原則として1回の期日で審理を終了し、口頭弁論終結後、直ちに判決が言い渡されます。

※滞納者は、審理開始までは、通常の訴訟手続きに移行させる旨の申述をすることができます。 ※滞納者が所在不明の場合には、少額訴訟の制度は利用できません。

 

 

通常訴訟

①滞納に関する通常訴訟を行う旨の理事会(若しくは総会)の決議

※マンション標準管理規約第60条第3項

理事長は、未納の管理費等及び使用料の請求に関して、理事会の決議により、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる。 上記と同様の規定が管理規約にあれば、理事会決議で可能です。

 

 

②訴額と管轄裁判所

  • 滞納額が140万円までは簡易裁判所
  • 滞納額が140万円を超える場合は地方裁判所

 

※管理規約で、訴訟についてどこの裁判所にするか規定がある場合はそれに従います。その規定がない場合には、滞納者の住所地を管轄する裁判所、あるいは、管理組合の住所地を管轄する裁判所に訴えることになります。

※通常訴訟は、滞納者の住所地が不明でもその手続きを進めることができます。

家庭裁判所のホームページ(申し立て等で使用する書式等があります。)

http://www.courts.go.jp/

 

 

 

次回は、管理委託契約です。


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