今回は、ペット問題ではなく「野良猫問題」をテーマにご紹介いたします。
顧問としてお世話になっている浦安の管理組合ですが、野良猫被害が多発して深刻化していました。
対策を検討していた理事会は、浦安市と協議して「地域猫」として対応することを検討し、総会に諮る準備のため、専門家に依頼してセミナーを開催してもらうことにしました。
今回は、このマンションを担当している当事務所スタッフの吉村マンション管理士がセミナーにも参加し記事を書きましたのでご紹介します。

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こんにちは。重松マンション管理士事務所の吉村小都子(さとこ)です。
顧問としてお世話になっているマンションで行政と地域のボランティア員のみなさんによる、地域猫の説明会に参加させていただきました。
こちらのマンションでは、近年野良猫が、敷地内のあちらこちらに巣をつくり繁殖を繰り返すようになっていました。さらにここ1、2年は1階の住戸を中心として野良猫たちの糞、尿による被害(悪臭、害虫の発生)が起きるようになり、住民のみなさんを悩ませています。この問題に対し管理組合では、理事の皆様が様々な取り組みを行い、土壌の消毒や、防虫剤の設置などいろいろと工夫を凝らしたのですが、なかなか解決とまではいきませんでした。

その様な中、浦安市が積極的に取り組んでいる「地域猫」の話をある理事さんが聞きつけ、管理組合としても検討することになり、地域猫活動に参加されているボランティアの皆さんによる説明会を開催していただきました。こちらの地域猫活動は、浦安市が推進するもので、野良猫への避妊や去勢手術には市の助成制度などもあります。

行政と地域のボランティアの皆さん、そして何よりマンションの住民のみなさんの三者で協力し合い「飼い主のいない猫の管理」をするというものです。
説明会には、浦安市環境レンジャー課から4名、東京から「すみだ地域ねこの会」の代表、浦安市の地域猫愛護委員の方の参加による、活動内容の経緯説明、猫の習性を利用した対応の説明がありました。特に住民が様々な野良猫問題を解決するうえで大切なことは、猫の習性を学び対処することが有効であるとのことでした。例えば、砂場のような場所が好きなので、専用の砂トイレを設置することで、むやみにあちらこちらで糞をしなくなるなどです。

この日は冬の寒い一日でしたが、住民のみなさんは多数参加され、猫の習性に対しての質問が出るなど関心も高く、とても意義のある説明会でした。
本取組は、今年の総会に諮り、承認されれば管理組合として取り組むことになりますのでそのときは実際の状況などをまたご紹介したいと思います。
なお、当日使用したレジュメも参考までにご覧ください。

当日の様子

tiikineko1302-1.JPG この日の出席者は、猫の被害を受けている居住者を中心に約20名
浦安市地域振興課の職員に来ていただき、野良猫の被害や地域ねこ活動の取り組み状況、助成制度等の説明を受けました。
tikineko1302-2.JPG ボランティアの方たちから、猫の習性や捕獲方法等を説明していただきました。
私はどちらかというと「ワンちゃん」派なのですが、猫の習性に対する多くの誤解が分かり、すっきりしました。
tikineko1302-3.JPG 「すみだ地域ねこの会」から、講演に来ていただいた庄司さん
猫のトイレの設置方法等を詳しく説明してくださいました。
いま話題の東京スカイツリー方面からのお客様です。

投稿者プロフィール

重松 秀士
重松 秀士重松マンション管理士事務所 所長
プロナーズ理事(開発担当・監査人兼務)
マンション管理士、管理業務主任者、宅地建物取引主任者、ファイナンシャルプランナー、再開発プランナー、二級建築士、二級建築施工管理技士、建築設備検査資格者、甲種防火管理者、甲種危険物取扱者。
大手タイヤメーカー勤務を経て、平成15年2月マンション管理士として独立。財団法人マンション管理センターで嘱託社員として「マンションみらいネット」の立ち上げや「標準管理規約」第22条に対応する「開口部細則」の制定に従事。現在は約40件の管理組合と顧問契約を結びながら継続的な管理組合運営のサポートを行いつつ、大規模修繕工事や給排水管更新工事、管理コストの削減、管理費等の滞納、管理規約の改正等の個別コンサルティングを実施している。