新型コロナ対策 総会・理事会開催 IT活用でQ&A

公益財団法人マンション管理センターは5月20日、ホームページに「新型コロナウイルス感染拡大におけるITを活用した総会・理事会の開催に関するQ&A」を公表した。

①区分所有法上の集会(総会)開催に際しITを活用できるか②書面決議・電磁的方法による決議を行う要件として区分所有法が規定する「全員の承諾」を管理規約で緩和できるか③規約では認められていないがITを活用した理事会開催は可能かーの各質問に回答する形でポイントを解説している。

①では「電磁的方法による議決権行使」については事後の紛争の発生を防止する観点から、区分所有者の本人確認のため「議決権の行使に際して電磁署名を付することとしたり、あらかじめパスワードを割り当てておき、これを入力する」などの措置を取ることが望ましい。としている。

ウェブ会議システム等を活用した総会の傍聴にも言及した。

同システムにより総会会場を中断し、区分所有者が中継録画を傍聴するのは「可能」だと指摘した。中継に際しては動画配信を行うウェブサイト等にアクセスするためのID・パスワードを招集通知と合わせて事前に知らせておく。

ただし、傍聴にとどまらず同システムによる総会参加・議決権行使を認める場合は、「第三者が区分所有者になりすました」「サイバー攻撃や大規模障害等による通信手段の不具合が発生した」場合などは決議が無効になる恐れがある、といった課題に留意する必要がある、と注意喚起も行っている。

②では、総会を開かずに書面決議や電磁的方法による決議を行う場合、区分所有法が求める「全員の承諾」を管理規約で緩和できないかという問いに対し「規約によって要件を緩和することはできない」と回答。

③では、管理規約には規定がないがITを活用した理事会開催を検討するケースを想定し、事態収束後に管理規約を改正する前提でそうした対応が可能かどうかについて解説を加えた。

ウェブ会議システムや電子メールによる理事会開催を行うには管理規約等でその旨を規定する必要がある。

だが解説では規定がなくても、新型コロナウイルス感染拡大予防の観点から「当面の間においてやむを得ず管理規約に規定されていない手法による対応が求められる際には、区分所有者からの理解や了承が得られれば、そのようは対応がなされても不適切ではないと考えられる」とした(表にはQ&Aの一部を抜粋はここでは省略)。

「理解」や「了承」の範囲には触れていないが、一定数に及ぶ明確な反対意見がなければ「理解を得た」と考えられることはできそうだ。

 質問の機会確保 書面による意見 「活用不可」理事への配慮必要

実際に開催する場合は同システムや電子メールを使うことができない理事に質問の機会を確保したり書面等による意見提出・議決権行使を認めるなどの配慮、「ウェブ理事会」でも規約・細則に則った議事録作成が必要になる点について留意を促している。

投稿者プロフィール

福井 英樹
福井 英樹福井英樹マンション管理総合事務所 代表
マンション管理士(国家資格)・宅地建物取引士(国家資格)・区分所有管理士(マンション管理業協会認定資格で、管理業務主任者の上位資格)・マンション維持修繕技術者(マンション管理業協会認定資格)・管理業務主任者(国家資格)資格者で、奈良県初、大阪府堺市初かつ唯一のプロナーズ認定者